平成22年2月23日      
連 絡 先
財団法人三重県産業支援センター
高度部材イノベーションセンター
担当者 伊坪、野村、畑中
電 話 059-349-2205
FAX 059-349-2206
e-mail amic@miesc.or.jp
世界初の「全印刷プロセスによるシート型全固体ポリマーリチウム二次電池」を試作
安全で、薄くて、曲がる、大面積電池
発表内容
(財)三重県産業支援センターは、文部科学省都市エリア産学官連携促進事業(発展型:三重・伊勢湾岸エリア)「新次世代全固体ポリマーリチウム二次電池の開発と高度部材イノベーションへの展開」において、世界初の「全印刷プロセスによるシート型全固体ポリマーリチウム二次電池」を試作しました。
  本電池は、新規なポリマー電解質・電極材料及び電極界面制御技術の開発により、市販のリチウムイオン二次電池製造の課題である電解液のポリマー化による安全性・信頼性の向上やセパレーター不要化を達成し、全印刷プロセス化による製造法革新の目処を立て、さらに従来から研究されているポリマーリチウム二次電池では困難である室温以下の低温作動化及び負極の脱リチウム金属化 等を世界で初めて総合的に実現したものです(2010.02.23 三重県産業支援センター調べ)。安全で、薄くて、曲がる、大面積、積層化容易などの特徴を有しており、今後急速に成長が予測されますプリンタブル・エレクトロニクス分野等の電池として期待されます。

  本電池の開発は、三重大学次世代型電池開発センターを主たる研究機関とし、三重県工業研究所・鈴鹿工業高等専門学校・企業(キンセイマテック梶Aクレハエラストマー梶A新神戸電機梶A凸版印刷梶A明成化学工業梶jとの産学官の共同開発により実施しています。
  なお、(財)三重県産業支援センターは、本電池について第1回国際二次電池展(東京ビッグサイト、3/3〜3/5)及び産学官連携フォーラム2010(ホテルグリーンパーク津、3/26)において報告する予定です。 

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写真  試作ポリマーリチウム二次電池
 
試作電池の性能
@ 電池サイズA6(外寸)、電池厚み450μm(外寸)  A 初期充放電効率99% 
B 初期容量45mAh(電極材料の利用効率80%) C 作動電圧1.8 V(放電深度50%の電圧)
D 放電レート0.02C〜1.0C   E 電池作動温度 0〜25℃の室温以下の低温域でも作動可能    
F サイクル性100回以上(現在評価継続中)
 今後、ポリマー電解質・電極材料・界面制御・電池構造設計等の最適化研究により電池性能を格段に向上させる予定です。
           ホームページ http://www.miesc.or.jp/amic/cityarea/index.htm
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