平成29年度 第8回AMICセミナー
開催報告

内容

(1)開会挨拶  

    ・公益財団法人三重県産業支援センター 副理事長 北岡 寛之


(2)講演:「心臓血管外科で必要とされる新たな医療機器と産学連携による機器開発」

    ・新潟大学医歯学系呼吸循環外科 医師 榛沢 和彦 氏

【概要】超高齢化・人口減少社会が到来し循環器疾患および塞栓症が増加しており、その発症予防と医療費が安く且つ患者に優しい低侵襲な血管内外科治療が必要とされている。
  今回は、松阪市の橋本電子工業と共同開発した塞栓症予防のための血管内栓子検出装置と、新潟県内の複数企業と開発を行っている急性大動脈解離を治療できる大口径ステントを中心に社会的に求められる最新医療機器について紹介を行った。

(3)講演:「微小血栓検出装置(FURUHATA)開発の経緯」

    ・橋本電子工業株式会社 代表取締役社長 橋本 正敏 氏

【概要】一時隆盛を誇った日本の電気・電子メーカーは新興国の台頭等により苦境に追い込まれている。
  一部復活したメーカーもあるが依然として苦しんでいるメーカーもある。
  地方の時代と言われている中で、地方の電気・電子をその柱とする中小企業はどこにその活路を見出せばよいのか?
  その一つの解として、医用・医療機器への参入を決断し、産学官連携の各種補助金を活用しながら研究開発・商品化を実施してきた同社からその経緯等を報告した。

(4)講演:「国産企業における医療機器開発」

    ・株式会社カネカ Medical Devices Solutions Vehicle 技術統括部長 鈴木 和雄 氏

【概要】高齢化の進展や医療需要の拡大により今後の拡大が見込まれ、政府も戦略産業と位置付ける「医療機器」市場だが、一方で規制産業であることや人命に直接係わる分野であるため、参入リスクが高いと思われている。
  1980年代にこの市場に参入し、事業領域を拡大させてきた同社より、国産化学メーカーである当社の開発戦略や、その中で経験したもの作り企業とのコラボレーションについて紹介した。

(5)講演:「先行事業の技術と素材から医療事業の創造」〜体位固定マットの開発〜

    ・日本ケミカル工業株式会社 専務取締役 上山 昇 氏

【概要】発砲スチロール成形メーカーである当社が、ビーズクッションの製造技術を応用して開発した体位固定マットについて、医療関連分野参入の経緯や、本製品の特徴、各種支援策の活用方法等を紹介した。


セミナー1
講演の様子