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みえネット 2006.11 NO,241
ふれあいインタビュー

三重の米、三重の水で仕込んだ日本酒
科学捜査の技官から転身
大田 勲 さん
株式会社大田酒造 専務取締役
プロフィール●大田 勲(おおた・いさお)
1963(昭和38)年10月3日、名張市に生まれる。県立名張桔梗が丘高校を経て、皇學館大學文学部国史学科を卒業。1986(昭和61)年から三重県警察本部刑事部科学捜査研究所に技官として勤務。筆跡、印影などの鑑定を行う。1995(平成7)年、大田酒造に入社。専務取締役に就任。 |
気候風土に恵まれた三重では古くから様々な加工食品が作られている。中でも日本酒を醸造する酒蔵は約50蔵と県下各地に散らばっている。伊賀も盆地の冷え込みにより厳しい冬の気候がおいしい日本酒を作り上げることから、15蔵が集まっており、酒蔵の町としても知られている。
こうしたなかで、新しい日本酒の銘柄を手がけている大田さんに話をお聞きしました。
−日本酒の新たな銘柄を立ち上げたそうですね。

伊賀といえば忍者。中でも有名なのが服部半蔵。半蔵ゆかりの地である、伊賀上野で仕込んだ日本酒なので、その名を冠した「半蔵」という銘柄の日本酒を醸造販売しています。種類は、原料米に伊賀産山田錦を使った「半蔵 純米吟醸 伊賀山田錦」や1935(昭和10)年に作られて酒蔵の奥に眠っていた木桶を修理して仕込んだ「純米酒 木桶仕込み 半蔵」などがあります。「半蔵 大吟醸」は酒類総合研究所主催の日本酒鑑評会で金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。最近は、伊賀上野らしさをさらに追求、この地方を中心に栽培されてきた「うこん錦」という銘柄のお米を地元農家に作ってもらい、三重酵母と自家井戸水で文字通りの地酒を醸造しました。うこん錦は稲穂が鬱金(うこん)色に映えることから命名され、米粒は大き目で、かつては酒米として多用されていました。しかし、食用中心の稲作となり作付面積は最盛期の0.2%まで落ち込んでいました。これを伊賀の農家の協力で栽培してもらって仕込みました。味は口当たりのやわらかい、まろやかで後味のよい仕上がりとなっています。
−新ブランドを投入して、市場の反応はどうですか?

東京などの大都市圏での売り込みに積極的に取り組んでいるところです。大阪、横浜、名古屋の大手百貨店は地方の地酒を扱うコーナーを設置していますので、これらをターゲットにさらに売り込みを図っています。今秋から、名古屋では名鉄百貨店でも扱いが始まりました。百貨店に関しては、大阪圏での反応にも徐々に手応えを感じています。伏見などの酒どころが近くにあり、消費者は、各地の豊富な地酒を見る眼をもっています。小売店に関しては、半蔵ファンのお客様のご要望に支えられています。いずれにしても、ブランド名が浸透していかなければ、売り上げに反映しないと感じています。半蔵の名前が口コミで広がるようになれば、と考えていますので、今はコツコツと売り込みに力を注いでいます。
−警察の鑑識に勤めていたそうですが、経営での取り組みはいかがですか?
県警の技官として筆跡や印鑑の押印の鑑定を行っていたのですが、結婚を機に酒蔵の一員となりました。鑑識の仕事は、引継ぎだけで約1年かかりました。酒蔵の経営は、義父であった先代社長について歩きで覚えました。先代社長は経営について、「見て覚えるように」という昔気質の経営者でしたので、先代の急逝により後を襲ったときは大変でした。義母と二人で代表権を持っているのですが、今でも、迷うときがあります。酒造りについては、義父のスタイルを理解している杜氏がいるので基本的な部分は大丈夫なのですが、全体的な販売量が減少傾向にあるので、これを回復させることが第一だと考えています。そのために、三重の米、水、酵母で作った日本酒を投入しましたし、都市部での販売につなげていきたいです。半蔵の特徴としては、すべての作業に人手をかけていますので、飲んでもらって、評価を受ければ、ファンが作れると見ています。三重にこだわったお酒ですので、ぜひ味わってほしいですね。冬場の仕込みの時期には、予約があれば酒蔵の見学も受け入れておりますので、関心のある方には見てもらいたいと思っています。
最近は、半蔵を扱っている居酒屋が米国ニューヨークに出店することになり、輸出も視野に入れて日本酒を売り込むことになりました。未知数の部分が多いのですが、外国人にも受け入れられると考えています。
−そんな大田さんの趣味は?
経営の第一線に立つようになってから、趣味といえるようなものはなくなりました。立場上、したいことよりも、しておかなければならないことが優先になっています。
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| ●事業内容 = |
酒製造販売 |
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| ●資本金 = |
1,000万円 |
| ●従業員数 = |
10人 |
| ●所在地 = |
〒518-0121 伊賀市上之庄1365-1 |
| ●TEL = |
0595-21-4709 |
| ●FAX = |
0595-21-9686 |
| ●URL = |
http://www.hanzo-sake.com |
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